毎日の出来事や、引越しのお手伝い中のことを気軽に書き込んでいきたいと思います。時々だとは思いますが。
7月の末日でした。
庭の水やりをしようと、水道の蛇口に手をかけたとき、下のバケツにたまった水の中になにやら浮かんでいるものを見つけました。
セミの抜け殻だと言うことはすぐに判断できました。すくってみると抜け殻のわりに重いのです。もしやと思いながらすくったのですが、やはりそうでした。本来あるはずの背中の割れ目がありません。バケツの中でおぼれ羽化に失敗し命を落としてしまったのでしょう。バケツをよじ登り漸く縁に上がったとき、つかまって羽化するはずのところが、樹木ではなくバケツの壁だった。あっという間に張られた水の中に落ちてしまったのだと思いました。
長い間地中の中で過ごし、漸く広い空の下、最後の一週間を享受しようと必死に上がってきたのに、さぞ無念だったことでしょう。
せめてもという気持ちで、毎年羽化するセミがいる門柱の上に置いてやりました。それから庭の一角にある愛犬の墓石の前に横たえてやりました。
翌日の夕方、思い立って確認するとセミの姿は跡形もなく、いつもの庭に戻っていました。